吉永 卓朗 初段(焼津道場所属)
〜2006年12月03日取得〜

 極真空手を続けて

 自分が極真空手を始めたのは、10年程前です。単純に、強くなりたい、という理由で入門しました。初めて見学に行った時、以前、金谷道場で指導されていた池谷先生がいらしていて、その拳の迫力に圧倒されたのを今でも覚えてます。
 入門してからは、驚きの連続でした。池谷正好先生は、基本の細かい所も熱心に指導してくださいました。正好先生の技には、今でも驚かされます。自分が初めてミットで受けた蹴りは、大井川道場の大石和美先生の蹴りでした。次の日、腕が痛くて仕事を休みそうになったのを覚えています。三人の先生に出会い、以前、大山総裁の本で読んだ「実践なくんば証明されず、証明なくんば信用されず、信用なくんば尊敬されない」という言葉の意味が、解った気がしました。
 それから、10年という月日が掛かってしまいましたが、十人組手を受ける事が出来ました。審査に向け、自分の中で「絶対に倒れない・ただ耐えるだけにならない」という目標を持って、稽古に励みました。内容は、まだまだ精神的にも肉体的にも脆い部分があるなと痛感しました。完遂した直後は、もっと強くなりたいという想いと、倒れなかったという安堵感で一杯でした。
 十人組手を終えて、自分がここまでこれたのは、つくづく色々な人のおかげだと思いました。三人の先生方。正好先生には十人組手の主審もやっていただきました。自分に取って、これ以上心強い事はありませんでした。そして、何ラウンドもスパーリングに付き合ってくれた後輩の方達、いつも色々な言葉をかけてくれる父兄の方々、影ながら応援してくれた家族。そういった人達の力添えが、どれだけ自分の力になったか分かりません。本当にありがとうございました。
 黒帯を許されたこれからは、選手として稽古に励むと共に、大石師範の仰られた様に正しい指導が出来る黒帯になれるよう、日々精進していきます。
 世の中には、サッカーや野球、ボクシングや柔道など様々なスポーツや格闘技・武道がありますが、自分は極真空手を選び、続けてこれた事を心から嬉しく思います。これからも、日々の稽古を怠らず、頑張っていきます。
                
                                        押忍