山梨 幹夫 初段(清水中央道場所属)
〜2008年2月24日取得〜


体力、技量共不十分な私に公認審査受審の機会を与えてくれた大石師範に感謝いたします。
組手8人目で足が上がらず無防備に左右の拳をだしていた。10人目、「茶帯はこれが最後です」師範の声が聞こえ、無意識に気合をいれ相対したら、息の上がりも気にならず思いのままに1分間動けた。
 組手が終わった後、安堵感もあるが後悔の想いが残った、8人目であんな息絶えだえの動きをしたことが‥‥気合を入れればもっと動けたのに、あれはほんとの体力の限界ではないのに「私は目いっぱい頑張っている」パフォーマンスをしてしまった反省が今も残る。
 6年前定年を機に孫と一緒に清水中央道場の見学に、学生時代より体育会系の私は隠居生活でもなにか体を動かさなければ‥‥その程度の思いで入門した。指導者に恵まれての稽古は短い時間ながら緊張感がたまらなく好きになり、週2回の稽古を苦痛に感じたことはなかった。稽古中の緊張感もさることながら、帰宅し風呂に入り今日も若い仲間と同じ稽古が出来た体力に自己満足をしながらのビールの旨さに至福の時を味わう、そんな瞬を過したく稽古に通った不謹慎な思いも多分にある。
 この度の審査会で初段位をいただける結果となりましたが、年齢を加味した師範の温情が感じられるだけにおごる事無く稽古に精進しなければ、との想いを一層強くしております。
 いつまで空手が続けられるか弱気がよぎることもありますが、目処としては道場の仲間と2時間の同じ稽古が出来るあいだは続けようと決めております。その時が早いか遅いかは自身の弱さとの競いあいに勝っての節制しかない「行く道は、忍びて終わり、悔いはなし」自分が持ち合わせていない、“こらえる”心を読んだ句が私は好きです。
審査会前に本部道場において本番同様の稽古を2度、3度と指導して頂いた大石師範、特別に稽古日をもうけてくれ親身になり稽古指導して頂いた伏見先生には重ねがさね感謝いたします。

押 忍