田村 一貴 初段(静岡東道場)
〜2017年03月05日取得〜


 この度、世界総極真公認審査会を受審させて下さった大石範士、誠にありがとうございました。
 また、昇段にあたって応援して下さった皆様方に、深くお礼申し上げます。
 高校生から入門させて頂いて、17年弱黒帯には憧れていたものの、過去の自分を振り返ると、いつかは締めたいが、「格好いいから、強く見えたい」という、見栄みたいなものだと思った事に今恥じている次第であります。
 静岡西道場にて範士が稽古つけて下さった時の多くの言葉の中に、これから昇段者としての自分に、2点心掛けるきっかけとなった事の1つは、「苦しい道へ、自分から一歩踏み出さなければいけません」とおっしゃられた言葉で、恐い、苦しい事の一歩手前で足を踏み出さない自分に気付かされました。 苦しく、恐くて緊張する試合等に自分から踏み入れる事によって、自らきつい稽古を行い、苦しみを少しでも自信と力に変えて行こうと決めました。
 2つ目は、「心を使い分けてはいけない」とおっしゃられた言葉で、自分より目上の方だから、偉い方だから挨拶をする。自分より後輩だから、苦手な人だから自分から挨拶をしないでのはなく、後者の心は捨て、誰にでも頭は低く、自分から挨拶をする人間にならなくてはいけないと思いました。
 今回、2回目の昇段審査で昇段の許可を頂いたのですが、1人目から全力で倒しに行くという気持ちで組手をしました。それには当然スタミナがなければ出来ませんから、本番では10人なら、稽古では20人分の稽古を全力でやり、朝波師範に1回目よりスタミナついたとおしゃって頂きましたが、実際本番を迎えやり終えた時、稽古で流した汗は嘘をつかないんだと身に染みて思いました。
 本番前に朝波師範と深澤先輩が、「苦しい稽古をしてきたのだから大丈夫、自分を信じて頑張ってこい!」とおしゃってくれた時、目頭が熱くなるものがありました。
 極真空手大石道場の黒帯とはどんな人間か?と、日頃考える様になり、心身の練磨、礼節、粗暴な振舞いを慎む等、道場訓の中にもある様に、稽古で自身の体を鍛え、技を磨く事は基より、見えない心、黒帯としての成りを身に付けて参りたいと思います。
 範士が歩かれる時に気付いたのですが、忍者の如く足音を立てずに歩かれてる所や、つま先で歩いて鍛えられてる所、言葉遣い等、日常の中にも無限に鍛錬する所はあるという事に気付き、最初は意識しての行動も、いずれはこの身に染み付けようと思います。  これから、見える強い力、見えない強い心が人格からにじみ出る・・・そんな人間になり、黒帯を締める、いち大石道場の有段者となって生涯極真の道を全うする事を決意します。
 最後にこのような機会を与えて下さった大石範士、朝波師範並びに諸先輩方、また、応援してくれた後輩、父兄の皆様、そして家族に心から感謝申し上げます。
 ありがとうございました。                                     

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