田口 文美 初段(裾野同好会)
〜2017年06月12日取得〜


 この度は昇段審査の機会をいただきありがとうございました。
 
そして、黒帯のお許しをいただき大石範士にはとても感謝してます。

 平成14年7月に入門しました。当初、息子の送迎だけの為に道場へ行っていたのですが、もともと体を動かすことが好きだったのと「空手ってかっこいいな」と思っていたので、入門するのに躊躇はありませんでした。
 入門して息子と一緒に稽古をし、しばらくして娘も入門しました。親子で空手を苦しい事も乗り越えることができました。
 極真が好きで、空手が好きで、稽古を通していろいろなことを学びました。 「生涯の修行を空手の道に通じ 極真の道を全うすること」 私は、まだ極真の道を全うしていない。心の中でそう思いながら自主稽古の日々が続きました。そんな私を演武や稽古に誘っていただいた先生方には本当に感謝しています。大石範士にもたくさん声をかけていただきました。
 今回、3月の昇段審査を受審させていただき、大石範士から「苦しい時に、あの時やっておけばよかった…と思うのか、やっていてよかったと思うのか…後悔しないようにやりなさい」と言っていただいたのですが、結果は保留でした。
 型の審査でも思い通りの力が出せず、10人組手では、何度となく息が上がってしまい、私にはまだまだ「やりきった」と思えるくらいの稽古量ではなかったのだと実感しました。
 上級者合宿でのチャンスをいただき、ただただ稽古量だけを増やすのではなく、私に何が足りなかったのか、甘えがあったのではないだろうか。茶帯を締めて10年、私は本物の茶帯になれたのだろうかと、自分を見つめ直す時間をいただきました。
 総本部道場に所属し、精神的にも助けていただいた大石範士に恥ずかしい姿を見せてはいけない。多くの先生方、先輩方から声をかけていただいたのに、情けない姿を見せるわけにはいけない。何より、辛い時も苦しい時もいつも傍にいて支えてくれた息子と娘に頑張る母の姿を見せたい。
 そんな思いで稽古をしました。 体のあちこちに故障を抱えながらでしたが、諦めなくなかったし、弱い気持ちで臨むことは応援してくれた方に失礼だと思っていたので、気持ちを奮い立たせて大石範士の前に立ちました。60人組手を完遂できたのは、私の空手人生の中で一番強い気持ちでいられたからだと思っています。
 これから、黒帯としての第一歩です。極真の基本、型、組手、礼節を正しく後輩たちに受け継ぐことができるように、帯に負けない強い気持ちを持ってこれからも精進していきます。 大石範士をはじめ、多くの師範、先生、先輩、道場生、ご父兄に温かい言葉をたくさんいただきました。心より感謝申し上げます。

 押忍