山田 隆継 初段(伊豆西道場)
〜2010年3月07日取得〜

 この度は、昇段審査を受審させていただき有難うございました。
思い起こせば、平成13年に二人の子供と共に極真空手に入門しました。
当時37歳の時でした。若い時より体を動かすことが好きな私は、学生の頃少しだけ経験のあった空手を選び 子供といっしょにできたらいいなという感じで入門しました。
子供と共に稽古を積んでいくうちに極真空手の魅力にどんどんはまっていきました。
私たちの地域に極真空手が根付き始めいつも指導していただいた指導員の先輩の20人組手がありました。 今まで経験のない荒行でした。その時自分もいつかはという気持ちで稽古した事を覚えています。 その頃から道場生の空手に対しての姿勢が変わったような気がします。稽古はきついですが、同じ目標をもった 道場生とは、年齢を超えた共通な話題があり楽しみがありました。それから一生懸命稽古して先輩達に追いつきたい という気持ちで稽古しました。しかし、その指導員の先輩が大けがをして空手ができなくなりました。 この地域だけでしか稽古のできない子供たちなどは、大変不安を感じました。
その時、鍋田先生が伊豆西道場の道場生も、“私の道場生だから心配しなくてもいいですよ”“大丈夫だから”と いっていただいたのを覚えています。以来、毎週片道1時間かけて雨の日も風の日も体調の悪い時も伊豆西道場に 通い指導していただいています。本当にありがとうございます。
しかしその道も順調な時ばかりではありませんでした。今度は、自分の度重なる体の故障、仕事との両立など色々な 事で精神的に追い込まれ一度は、やめようと思い鍋田先生に言った事もありました。その時も鍋田先生は、 自分のペースで一歩、一歩遠回りでもいいから続けていれば必ず自分の為になるという事をいっていただきました。 私は、気持ちが軽くなり半年程空手を休ませていただきその後に復帰しました。その時もあせらずゆっくりやれば いいですよといっていただいたのが今でも心に残っています。 今回、公認昇段審査会と東部地区春季審査会と二週連続の審査会を受審できたのも、極真空手を通じて体の強さ、 組手の強さだけでなく、心の強さということを学んだおかげで10人組手を完遂する事ができました。 あの時、やめないで続けていたからだと思います。
極真空手を通じて学んだ事は、これからの自分の人生の中で貴重な体験だと思います。 その中でも10人組手は、始まる前数日間の緊張感と恐怖感、当日の審査までの長い時間と組手の間の苦しい時間、 終わった後の大石最高師範との握手、芹澤事務局長からのお言葉、他の先生や対戦相手の言葉全てが、今まで 45年間経験した事のない事です。本当に続けてきてよかった、やめなくてよかったと思っています。 その経験を今後は、極真空手の普及はもちろんの事、広く仕事や地域社会に活かしていきたいと思います。 今回の審査に向けて熱心に指導して下さった鍋田先生、道場生、父兄の皆様ありがとうございました。 当日応援に駆けつけていただいた皆様ありがとうございました。そして最後になりましたが、大石最高師範をはじめとする 関係者の皆様に御礼申し上げます。これからの極真会館大石道場の益々の発展を祈ります。

押 忍