岩田 空 初段(静岡本通道場)
〜2015年03月01日取得〜


 
泣き虫だった自分が「強くなりたい」と思い羽鳥道場に通い始めたのは小学4年生の春でした。最初は同じ学校の友達や同年代の子が多くいて楽しんで稽古をしていました。

 次第に羽鳥道場だけでなく長澤師範の指導する本通道場にも通うようになりました。しかし段々と試合などにも出るようになってくると楽しい稽古ではなくミット蹴りや激しい組手などのつらい稽古に変わっていきました。「少し強くなれればいいな」程度の気持ちで空手を始めた自分にとって厳しい稽古はとても辛かったです。

 中学に入学し、自分はバレー部に入部しました。1年生の間などは先輩が主に活動するのでよかったのですが、先輩が引退して自分たちの代になると部活での激しい練習の後に空手に行かなければならずとても大変でした。しかし空手をやめたいとも言い出せず身体的にも精神的にもとてもつらい日々でした。またその頃には仲が良かった道場の同級生たちもほとんどが空手をやめてしまい、中学の間は空手に気持ちが入りませんでした。

 しかし高校に入学してからは先輩たちと同じように自分も黒帯になりたいと思い、気持ちを入れ直して一生懸命稽古をしました。初めは毎回先輩に圧倒されて体中あざだらけでした。しかし段々と戦えるようになっていき自分が強くなっていくのが実感できました。そして高校1年の冬の静岡県大会で初優勝することができました。しかし2年になると今まで自分を鍛えてくれた先輩たちが進学や就職などで稽古にくるのが難しくなり、また気持ちが入らないときがありました。しかし頑張って黒帯を取ることが今まで自分を支えてくれた全ての人に対する恩返しになると思い黒帯へ向けて稽古していきました。

 審査の当日は決して良くできたわけではないけれど、自分の今までの成果は出せたと思います。そして今回黒帯に合格させていただくことができ、今まで自分を指導してくれた長澤師範、柴田聡先生をはじめ、自分を支えてくれた全ての人に感謝をして、今まで以上に精進していけたらと思います。

  押忍