曽根 紀彦 初段(しずおか社会保険センター道場)
〜2007年12月02日取得〜

 極真会館大石道場社会保険センター道場に平成12年5月に入門、7年7ヶ月にして、平成19年度冬季昇級昇段審査会において初段を許されましたことをご報告するとともに、諸先生方、諸先輩方、道場生の皆様、ご父兄方より多大なる応援、ご声援を賜り厚くお礼申し上げます。
 小中学生の頃より、映画「史上最強のカラテ」に憧れ、カラテをやりたいと思っていましたが親に反対され、願いは叶いませんでした。やがて高校を卒業し、就職。2児の父親ともなり、36歳の時、家族の理解を得て入門することになりました。実はそれ以前にも入門する機会はありました。20代の終わり静岡市東新田に住んでいた頃だったと思います。極真カラテ道場開設のチラシが舞い込んで来ました。その道場の場所はみずほ公民館でした。バット折りなどのデモンストレーションを拝見し、その破壊力に恐怖を感じ入門を躊躇った記憶があります。
 その後、他の格闘技や他流派のカラテを習いましたが、カラテの最強は極真という思いと、やはりやってみたいという気持ちが重り、偶然見つけた“しずおか社会保険センター”の極真カラテのチラシを拝見し、年齢的にも最後のチャンスとの思いと家族の理解もあり、入門することとなったのです。
 当時は、色帯の先輩は青帯の先輩が一番上で、人数もたくさんはおりませんでしたが、笠井先生や諸先輩方の熱心なご指導により、いろいろなことを勉強することができました。
 そして今日においては、笠井先生を筆頭に松浦先輩、茶帯から白帯まで一般部と少年部あわせて約60名、一緒に汗を流し稽古しています。社会保険センターの稽古は毎週土曜日の週一回です。他の道場に比べると絶対的量が不足です。しかしながら個々のトレーニングと、有志ではありますが毎週日曜日の午前中には市の体育館を借りての稽古を行っています。
 これにより自分が入門した当時より社会保険センターの道場生のレベルは格段に上がっており、目を見張るものがあります。
 このたびの昇段審査を臨むにあたり、その道場生との稽古ができ、道場生全員からの協力と力を与えていただいたこと、そして稽古が休みのときでも自分の余暇時間を削ってまで稽古に付き合ってくれた道場生のおかげで、昇段審査に向けて自信を持つことができたことは、とても感謝しております。
 しかし、実際の十人組手はそんなに甘いものではありませんでした。
本気で向かってくる先輩方。4人目あたりで早くもスタミナが切れかかってしまい、サンドバッグ状態になりかけた時、社会保険センター道場生たちの「がんばれー!ファイト!」という言葉が聞こえ、苦しかった稽古が脳裏を横切り、稽古に協力してくれた皆さんの顔が浮かびました。ここで倒れたら今まで一緒に稽古してくれた皆に申し訳ない、決してあきらめずに、今をがむしゃらにいこう!倒れてたまるか!と気持ちを切り替えることができ、無事完遂することができました。大石主席師範と握手した時に労いのお言葉を頂いた時の達成感と充実感、そして一時はくじけそうになりましたが、皆さんの声援で自分の持っている力以上のものを引き出せたのではないかと感謝の気持ちでいっぱいとなりました。
 今回、黒帯になれましたが、決して自分だけの力でとれたのではありません。
 しずおか社会保険センター道場生全員で勝ち取った黒帯と思っています。

 さらに型審査前には沼津総本部に出向き、お忙しい中を大石主席師範に稽古をつけていただきました。実は5月に行われた上級者合宿時にさまざまの型について大石主席師範より厳しいご指摘を受け、落ち込んでいたところ松浦先輩から大石主席師範に型稽古をつけてもらいに行こう、そしてしっかり吸収してこようと声を掛けて頂き、またお仕事のお忙しい中、何度か一緒に出向いて頂き、大変ご苦労をお掛けしました。
型稽古中は頭の中が真っ白になってしまうほど緊張してしまいましたが、大石主席師範からは懇切丁寧なご指導を賜り、大変勉強させていただきました。このことは一生忘れることのできない貴重な経験となりました。

 まだまだ極真の黒帯として未熟な自分ではありますが、日々努力精進し、人間的にも成長していきたいと思います。そして道場生から信頼できる指導員として極真カラテの精神と大石主席師範や笠井先生、松浦先輩から学んだことを道場生たちにしっかり伝えていきたいと思います。

 しずおか社会保険センター道場は平成20年3月をもって閉鎖となります。7年以上稽古した道場と惜別となりますが、今後は新道場でもがんばっていきたいと思います。
 最後になりましたが、ご指導してくださった大石主席師範、笠井先生、諸先生方、松浦先輩、諸先輩方、道場生の皆さん、ご父兄方、さらには十人組手の相手をしてくださった諸先輩方、本当にありがとうございました。

押忍