柴田 聡 参段(羽鳥道場)
〜2007年12月2日取得〜


大石道場の普及発展


  今から18年前(平成元年)の夏、当時高校一年生だった私は、『ケンカに強くなりたい。誰よりも強くなってやる!』という思いで極真会館に入門しました。 今でもその気持ちは変わりませんが、年々修行を重ねて行くに連れ、殴り合いのケンカに強いだけではダメだ、それだけでは世の中には通用しないということに気付き、強いということの意味を、少しずつ理解するようになりました。  今日の学生社会では、上級生がジュースを買いに行く時、「ついでに俺の分も買って来てくれ。」と、下級生が上級生に買いに行かせるなどという行為が当たり前のように行われており、長上を敬するどころか上級生に対する礼儀も無く、また上級生も下級生のそのような態度に何とも思わないという現状、先祖代々から伝えられてきた日本の縦社会、礼儀・礼節というものが失われ崩壊しつつあるのではないか、と感じています。また、子が親を殺めたり、大人が弱い子供に手を掛ける、といったような忌まわしい事件が多発しているこの世の中で、今一番子供達に修養の場として必要とされているのは、大石代悟師範がおっしゃっている『武道教育』それも極真空手ではないかと考えます。 参段を取得させていただき、先生と呼ばれる立場となった今、自分自身のよりいっそうの日々の精進と共に、『確固不抜』『質実剛健』『克己の精神』『長上を敬する』『謙譲の美徳』といった武士道精神を学び、一人でも多くの人々に継承伝承させて行き、大石道場の普及発展に努めて行く所存であります。

押 忍