安本 駿 初段(沼津本部道場)
〜2011年3月06日取得〜


 「ここ沼津には、世界一の蹴り技を持つ師範がいる」との父の勧めで沼津総本部道場の門を叩いたのは今から9年前、小学校3年生の時でした。
 初めに出場した大会では、一回戦で敗退し悔し涙に体が震えたのを今でも憶えています。師範が日頃おっしゃっている「どんなことにも手を抜かない、何事も全力で行う。無駄な物は一つもない。」との教えが、いつしか私の信条となっていました。
 十人組手の許可を頂いてからは、スタミナ不足を解消する為、小学校のグラウンドでの走り込みを毎日の日課としました。審査会当日、緊張と不安が入り混じり十人組手がスタートしました。今までの自分を全て出し切るつもりで初めから全力でぶつかっていきました。さすがに中盤以降は苦しい展開となり7人目以降は不動立ちで立っていることすらままならず惨憺たる結果となりました。結果は当然の「保留」。塾が終わってから夜中の走り込みを3カ月間行ってきた事もあり、さすがにショックでした。
 その後、再度公認審査会の受審を許され、前回の十人組手で感じた筋力不足を補う為、腕立て、腹筋、逆立ち等の筋トレに重点を置き、1,000回空蹴り、スパーリングなどを加え一から体全体を鍛え直しました。
 公認審査会は、基本稽古から始まり型、組手と全てに渡り審査を受けましたが、苦しい顔を見せない事を念頭に置きどうにか完遂する事が出来ました。
 今回初段を許されましたが、今の自分は極真の黒帯には程遠く、初心に戻って一歩一歩努力し、自分自身を極真の黒帯だと胸を張って言える様に日々精進する所存です。
 最後に今までご指導頂きました大石最高師範、橘先生を始め多くの諸先輩方、そして沼津総本部道場生の皆様に心から感謝致します。

押 忍