この度は、公認審査会の機会を頂き、まことにありがとうございます。

　私が空手を始めたのは小学１年生の時です。兄の影響で始めました。初めて出場した大会で優勝した事を境に、空手に対する思いが大きく変わり、稽古に全力で精進するようになりました。

　六年生になると茶帯のお許しを頂き、中学に入ると準備体操や基本稽古の号令もかける様になりました。指導することの難しさや、手本となる様な動きをしなくてはいけないことを痛感しました。

　この頃には、ずっと目指していた先輩も、昔から一緒に稽古してきた友達も皆空手を辞めていってしまいました。それでも、私は空手が大好きだったので、自分も便乗して辞めようと思ったことは一度も無かったです。

　高校に入ると更に人は減り、逆に後輩が増えました。そしてもう、教える側に限りなく近づいているのだと、少しづつ思い始めていました。ご父兄の方々にも、そろそろ公認審査を受けるの、と聞かれる事も多々ありました。しかし、自分はまだ黒帯を締めて指導員になるという自信が無く、来年受けようかな、と思っていました。そんな時、範士から公認審査会のお許しを頂き、決心しました。

　それからは、稽古後には必ず、一時間程自主稽古をし、家でも補強を毎日行いました。本番でもこの努力が実ったのか、型や補強で自分の力を出し切る事が出来ました。１０人組手は想像以上に辛かったけど、最後まで諦めずにひたすら戦い続けました。

　約９年間空手を通して、何事にも全力で取り組む姿勢や礼儀を身に付けるとこが出来ました。それなりに人との関わりも増え、幅広い年代の方とのコミュニケーション力も培う事が出来ました。これからは、今迄身に付けてきた事を後輩達に受け継ぐとともに、より一層精進していきたいと思います。

　最後になりましたが、今迄関わってきた全ての方に、心より感謝申し上げます。ご父兄の方々の一言が、最後に私の背中を押してくれたのではないかと思っています。これからもどうぞ、宜しくお願いいたします。

　押忍