この度は、公認審査会に於いて昇段させて戴く事になりありがとうございました。
田畑理事長、大石主席師範、小井理事、芹澤事務局長また最後まで見守ってくださった各道場の先生、諸先輩方、道場生の
皆様に深くお礼申し上げます。
六年半前、友人の誘いで極真空手をやらないかと誘われたのですが、自分は遠慮するけど知っている道場があるから紹介するよ
と友人を静岡中央道場に紹介しました。取りあえず稽古の見学をしたらどうかと言われ見学だけならと友人に付き合い一緒に
見学することになりました。その日は今と特に変らず『準備運動』、『基本稽古』、『移動稽古』、『型稽古』と進み最後に
スパーリングという内容でした。しかしそのスパーリングとは上級者の昇段、昇段審査もしくは大会に出場する選手の稽古
だったらしくバチバチのマジ組手でした。素人が見た目では、あきらかに相手を倒すつもりの衝撃的な突き蹴りでした。
それを見た時、引くどころか何と180度考えが変わり、自分がやってみたくなりました。
その時の指導者の勧めもあって一緒に入門させて戴くことになりました。
入門当初は四十二歳でしたので準備運動をする為の準備運動から入らないとそこらじゅう痛めてしまいそうで
基本稽古ですでに息が上がり倒れそうになり何回か稽古を中断する事もしばしばありました。
当然、茶帯・黒帯になるには程遠く、そんな事を考える余地もなくその日その日の1時間半から2時間の苦しい稽古を
週3回一生懸命続けるだけでした。今迄、自分の体からこれ程汗が出る感覚を体験する事がなかったせいか、これが何とも
言えない充実感、苦しい中2時間の稽古をしたという達成感となっていることに気付き始めました。組手は苦手でしたので
『基本稽古』、『型稽古』をひたすら続けていれば組手は自然に強くなって行くんだよという指導者のお言葉を信じて稽古してきました。
それと同時に、極真空手では組手だけ強くなれば良いというものではなく、『心、技、体』同時に磨いて行かなければならないということや
、極真空手を通じて日常生活、社会に貢献し人から信頼される人間になりなさいということも教えて戴きました。
当時は極真でなければというこだわりはございませんでしたが、今は極真空手、大石主席師範、大石道場で稽古させて戴き本当に良かった
と思っています。
今回、昇段審査を受けさせて戴く事にあたり、黒帯になるという事はどういう事か、黒帯の重みとは…、自分の中では今迄の黒帯の
先生、先輩方を見ていてひしひしと感じておりましたので、自分にはまだまだとてもと思っていましたが、今挑戦しないと来年、再来年に
なっても同じ事の繰り返しとなるのではないかと思い、思い切って挑戦させて戴く事にしました。精神的にも、肉体・技術的にも
まだまだ未熟ではございますが、黒帯を締めさせて戴く事になりました以上はその帯に恥じる事のない様、真の黒帯を目指して精進、努力して
まいりたいと思います。
お忙しい中、稽古時間以外に時間を作って戴き指導して下さった大石主席師範、伏見先生、諸先輩方、また一緒に稽古を手伝って戴いた
道場生の皆様に心からお礼申し上げます。
押 忍
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