小山 雄一 初段(加古川指導員)
〜2019年03月03日取得〜


 
この度は、世界総極真公認審査会受審の機会を与えて頂きました大石範士に心から感謝いたします。又初段への昇段のお許しを頂きました事を重ねて御礼申し上げます。

 2006年6月に仕事の都合で愛知県より地元兵庫県へ戻り、会社と自宅の往復を繰り返す毎日を過ごしながら、何か新しい事を始めたいと色々思案していました。 ある日近所のレンタルビデオ屋さんに行くと極真空手に関するビデオが置いてあり、珍しいなぁと思いつつ何本か借りてみる事にしました。
 その中に「地上最強のカラテ」と「極真空手世界大会」のビデオが有り、ビデオを見てるうちに極真空手に魅力を感じ、やってみたいと強く思いました。 2006年7月に新聞の折込みで極真空手道場生募集のチラシを見つけこれは何かの縁だと思い電話で体験申込みし体験に行き、その場で入門を決めました。33 才の時でした。

 その後、半年間稽古に通っていましたが三交代の仕事をしている都合上、毎週同じ曜日同じ時間に公民館、体育館での稽古に通うのが難しく、徐々に足が遠のいてしまいました。 その間にも吉崎支部長より「また空手をやりましょう」とお手紙を頂いてました。

 稽古に行かなくなってから約二年後、同時期に入門した道場生に偶然会い話をしているうちにまた空手をやりたいと強く思い、無礼を承知で吉崎支部長に電話を掛け 「また極真空手をやりたいです」と伝えたところ心良く迎えて頂き、再び道場へ通う事が出来ました。

 道場へ戻ると 二年前一緒に稽古した方々が数名おられ温かく声を掛けて頂きました。 この時ありがたい事に常設道場となっており稽古曜日が増え三交代の仕事をしている私にとって、非常に通いやすい恵まれた環境になっていました。
 その半年後、審査会で大石範士が加古川道場へ来られました。 雑誌やビデオでしか見た事の無い大石範士が目の前に立たれた時、心の中で「本物だ!!」と叫んでしまいました。 審査会の最中に大石範士の蹴りを目の前で見て、目がまん丸になりました。
 
審査会後に大石範士が色々興味深いお話をして下さり、その時に色紙にサインと「努力は無限、継続は力なり」と言葉を書いて頂き、今も大切にしています。

 極真空手を始めてから、大会や審査会など目標に向かって努力するという、社会人になって忘れていた感覚を思い出しました。 茶帯になり約五年の月日が流れ、吉崎支部長よりそろそろ公認審査会を受けてみませんかとお話を頂きましたが、「自分なんてまだまだ」と思いました。 しかし、困難から逃げない、負けない心を!との思いから、平成最後の公認審査会を受審させて頂く事にしました。
 毎日走り込み、縄跳び、補強を行い、道場では基本、型、組手と、吉崎支部長をはじめ兵庫支部の皆さんにご協力頂き稽古しました。

 公認審査会当日の朝は不安と緊張の中静岡県へ向かいましたが、新幹線の車中では心ここにあらずで全く落ち着かず、静岡駅に到着し何とか落ち着きを取り戻しつつ会場へ向かいました。 会場で着替えて準備をしていると、師範、先生、先輩、大会や合宿で顔見知りになった道場生の皆さんに声を掛けて頂いて、少しづつ緊張が和らぐ中で準備運動をしながら、審査会では後悔しないように全力でやろうと心に誓いました。

 厳粛な空気の中公認審査会が始まり、大石範士のお言葉を聞き逃さないように耳を傾け、準備運動、基本、型、補強と続く中、不安や緊張は忘れ、だだ無我夢中で必死に行っていました。 又、十人組手では範士、師範方が座っておられる目の前で行う事になり、一人目から絶対に力の出し惜しみをしない様心掛けました。
 大石和美先生が主審を務めてくださり、組手が終わる度に耳元で叱咤激励の言葉を掛けて頂き、組手の相手をして頂いた師範、先生、先輩方も握手の際に励ましのお声掛けを頂きました。そしてずっとお世話になっている吉崎支部長の声援がしっかり耳に届き、胸に響き力となり、十人組手最後まで立てていました。

 公認審査会という厳粛な雰囲気の中もの凄い緊張感があり、終わってみるとあっという間の時間で大変貴重な体験をしたと感じました。 この度大石範士から許された正真正銘本物の極真空手の黒帯を締めるに辺り、初心に返り今まで以上に一生懸命稽古に励んで参ります。

 最後にいつも御指導頂いている吉崎支部長、指導員の皆様、一緒に稽古に励み汗を流している道場生の皆様に心から感謝申し上げます。 今後も御指導宜しくお願いします。

押忍

2019 年 3 月 大石道場兵庫支部加古川道場 小山雄一