紀野 晃樹 初段(三島徳倉道場指導員)
〜2020年03月01日取得〜


 
この度は、公認審査会を受審する機会を頂き、大石範士に心から感謝致します。また、公認審査会に立会って頂きました師範方、先生方、10人組手の相手をして下さった先輩方、大石道場生の皆様にも心から感謝致します。

 今を遡る事8年、勤務先のプロジェクトでご一緒した事のある三島徳倉道場 山縣先輩からお誘いを受けた事が、極真空手を始めるかどうかを考えるきっかけでした。当時、40歳目前で、今後の人生を豊かにする為、仕事以外にも何か目標を定めて打ち込める事、しかも社会に役立てる事を探してる最中でした。当初は40歳近くで武道を始めるとは夢にも思っていませんでしたが、山縣先輩から熱心なお誘いを何度も頂き、高校から社会人までやっていた体操競技で養った筋力と柔軟性が空手でも生かせるかもしれないと考え始め、40歳になった7年前、入門を決めました。

 入門後、武道を通じて心身を錬磨する中で、様々な喜びに触れる機会がありました。また、その一方で、多くの試練にも出会いました。初めの数年は体幹を十分に使えず力任せに体を使ってしまい、腰痛で稽古を長期離脱する事が何度もありました。入門4年後には、転勤で東京への新幹線通勤となり、稽古と仕事、家族との時間配分に苦労しました。40代半ばには、体操競技で患った遊離骨が原因で、サンドバックを少し叩いただけで肘が炎症を起こし初めました。その痛みに耐えかねて、2年前には遊離骨除去手術を行い、3ヶ月のリハビリ生活を送りました。

  心身共に様々な試練があっても極真空手を継続できたのは、極真空手の本質と心構えを説きつつ技術を体現して下さる大石範士のご指導、基本重視の丁寧かつ適切な尾高先生のご指導、志を共にする仲間やその父兄の方々からの励まし、そして家族の理解があったからです。それでも辛い時には、体操競技でインカレ出場直前で選手生活を終えてしまった苦い経験を思い出し、「極真空手は絶対に中途半端に止めない」と心に誓い続けました。そんな中、去年の上級者合宿で、大石範士から「公認審査会を受けた方が良いですよ」と声を掛けて頂き、公認審査会に臨む事となりました。

 公認審査会では、三島徳倉道場から尾高先生と山縣先輩に加え、長年苦楽を共にした茶帯2名と一緒に受審しました。その結果、5名共に昇段し、大きな達成感を分かち合う事ができました。
 今回、初段に昇段できたものの、まだ未熟で学ぶべき点が多いので、今後も謙虚な気持ちを忘れずに緊張感を持ちながら稽古に精進していく所存です。また、今後は黒帯として、今迄以上に極真空手の素晴らしさを多くの方々に伝えていきたいです。

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