長谷川 博敏 初段(静岡西道場所属)
〜2007年8月19日取得〜


黒帯への挑戦

 極真空手をの出合は、今から27年程前の事です。当時は営業職で早朝から深夜迄、毎日が仕事に追われ寝不足と暴飲暴食で体重も90kg迄に太り、保健婦さんからも体重を減らした方が良いと言われる程でした。 自分でも自覚はしていましたので、時々は時間のゆるす限り家の廻りをジョギングする様に心掛けていました。夜、若松町を歩いている時に、板塀のすき間から気合や物音が聞えて来たので覗き込むと空手を行っている姿が目に飛び込んで来ました。 自分も時間に余裕があれば、やってみたいと思いましたが、不規則な仕事なので、無理と諦めざるをえませんでした。
歳月が流れ、自分が51才の時、妻が突然大学に行きたいと言い出し、一生懸命勉強して大学に通い始めました。自分は家でポツンと目標も無く酒を飲んだり、テレビを見たり、 毎日ゴロゴロして悶悶と過ごして居ましたが、ふと昔を思い出し、空手でも始めようかなと思い、どうせ習うなら強い空手が良いと考え、それなら極真空手が一番良いと結論が出ました。水道町の通りに看板が有ったのを思い出し、最速井宮公民館に見学に行き、岩崎先生にお会いして、お話を伺い、ぜひ習いたいと思い即入門申込書をいただき、次の稽古日に入門しました。
最初は三戦立ちや太極Tなどの型が思う様に覚えられず毎日練習の日々であり、又楽しみでも有りました。しかしスパーリングでの打撲で、夜間病院へ何度も通いました。月日が過ぎるに連れ、体が馴れて通う回数も減るように成りました。子供達のスパーリングの相手をしているある日突然強い突きや蹴りに変化する事を感じ取る事が出来「継続は力なり」の言葉どおりなのだと、改めて納得した次第であります。 自分も「あきらめない心」で休まず続けて練習すれば強く成れると思いました。それからは毎日が練習の日々でオレンジ帯、青帯、黄色帯、緑帯、茶帯と一生懸命練習して来ました。
入門から6年半頃に河村先輩から一緒に黒帯に挑戦しませんかと誘われ、挑戦する決心をしました。今まで以上に練習を重ね、この一年以上に渡り、岩崎先生をはじめ長谷川先輩、清水先輩、堀内先輩、河村先輩に貴重な時間を削いて指導していただき大変感謝しております。 おかげさまで十人組手も完遂し、今年還暦を迎え、型の審査も合格しました。
今、改めて黒帯をしめるという重みが身に引き締まる思いです。これからは極真の筋金入りの黒帯に恥じぬ様に精進し、大石代悟主席師範の教え「あきらめない心」を後輩達にも伝えて行きたいと思っています。

押忍