望月 厚司 初段(静岡東道場)
〜2017年03月05日取得〜


 この度は公認審査会 受審の機会を頂き、まことにありがとうございました。 応援、ご支援ご指導頂いた朝波師範、先生先輩方、後輩、ご父兄の皆さん、10人組手の相手をしてくださった皆さん、まことにありがとうございました。

 平成9年、私はとても体調が悪く「君、また来たのか!40歳位で死ぬぞ!何か運動をやりなさい!そうすれば全部解決するから!」と医師に言われ、7月、自宅横の静岡東道場を見学させて頂くことになりました。その稽古があまりにも厳しく、凄いところに来てしまったと後悔とともに、中でも朝波師範の凄さ、怖さと同時にかっこよさは今でも忘れません。このまま入門しても夏は絶対越せない、中途半端な考えじゃだめだ!と思い、改めて9月中旬入門させて頂きました。
 最初のころは、まったく思うように体が動かず、毎回朝波師範には「君の神経はね死んでるよ!でもねそんなのどうでもいいんだよ。稽古さえやり続けていればいくらでも神経はできてくるから!一生懸命がんばりなさい!」と励まして頂いたことを思い出します。 このような、健康の為にが入門のきっかけだったので、私はあまり帯の色に理解興味がありませんでした。ただ道場に入ったら手は抜かず一生懸命やろう、絶対負けないとの思いで稽古に勤めてきました。しかし気が付くと道場稽古では沢山いた先輩方は一人しかおらず、後ろを見ると沢山の後輩たちが背中を追って来ていました。朝波師範からは、何度となく審査を受けてみたらどうかと言って頂きましたが、その都度受けることなく茶帯が長く続くこととなりました。
 そんな中、私の甘えた姿勢を見かねてと思いますが、「望月!そろそろお気楽空手はいいんじゃないか!責任がある空手をしろよ!」と言って頂き公認審査会を受けさせて頂くこととなりました。 公認審査会に向かうに当たって、大石範士からも、「何時までも苦しい道へ一歩踏み込んで稽古しないから良くならないんだ!だからだめなんだ!そんな稽古しててもずっとだめなままですよ!」と叱られ今までの自分の姿勢、甘さに気が付くこととなりました。思えば茶帯になった時点で、向上心が無くなり時間が止まっていたのかもしれません。
 朝波師範には、「黒帯締めてからがほんとの稽古だよ!君はまだスタートラインにも立っていない。もっとちゃんと稽古しなさい。」と言われ続けたことが少し解った気がします。朝波師範はとても厳しく、道場稽古を通じ社会生活や色々な面でも指導して頂きまた。人生の節目で空手を稽古していたことが気持ちの支えになったことは間違えありません。くじけそうになった時、師範の言葉、背中を思い出しやってこれたことはとても感謝しています。ありがとうございました。
 中学生のころ「空手バカ一代」は全話読みました。「地上最強のカラテ」も見ました。全くたまたまの入門の動機、近所の道場、色々な偶然でしたが、まさか自分があの時憧れた、極真会館の黒帯を預かることになるとは夢にも思っていませんでした。
 健康の為に始めた空手ですが、入門しこれまで辞めずに稽古できたことは幸せだったと思います。 これから、やっとスタートラインに立てたとの思いと、責任も感じ、初心に戻って後輩達の見本になれるよう一生懸命稽古したいと思います。 関係してくださった皆さん、ほんとうにありがとうございました。 これからもよろしくお願いします。

 押忍