青木 隆 初段(甲府城南道場)
〜2016年03月13日取得〜


 
この度は、公認審査を受審させて頂き有難うございました。

  私は今から30年前15歳のとき甲府道場に入門しました。 喧嘩に強くなりたいという気持ちで一生懸命道場に通いました。 当時はサポーターが無く本当に荒っぽい稽古をしていた記憶があります。

 怪我をしても嫌になることはなく高校での3年間は空手をしていました。 高校を卒業すると何故か道場から足が遠のき道場に行きにくくなり、そのまま道場に行かなくなってしまいました。

 それから2年位経ち、やはり空手をしたいという気持ちになり、道着を持って道場の前まで行くのですが何故か道場の中に入ることができず、そのまま家に帰ってしまうという事を何度もしていました。

  5年後どうしても空手をしたいという気持ちになり白帯からの再入門をしました。 すぐ夢中になり一生懸命空手をして茶帯になることができました。

  31歳のとき、二人目の子供ができ自分の時間が取りにくくなり、道場からまた足が遠のき行きにくくなり行かなくなってしまいました。5年位経ち、長男が小学校に行くようになった頃、長男を空手に行かせるということになり私も再々入門をしました。

 すぐに夢中になることができたのですが、1年位で空手に行く時間が取れなくなり、ここで道場からまた足が遠のいてしまいました。 道場から遠のいてしまう事が結構あるのですが、空手の事が頭から離れる事はありませんでした。 自宅で空手の稽古を欠かすことなく、何か物足りなさはありましたが稽古をしていました。

 長男が中学二年生になった頃、空手をしたいと言い出しました。 しかしまた入門して道場に行かなくなってしまったら困るなと思い、高校生になるまで待てと言い自宅で長男と二人で空手の稽古をする事になりました。 長男が中学三年生になったある日の事、道場に行きたいとまた言い出しました。

 私もそんなに道場に行きたければ一人で勝手に行けと言いました。 長男の意志は固く本当に一人で道場に行ってしまいました。 それがきっかけとなり私も道場に再々再入門をする事ができました。 このときには甲府本部道場の稽古時間だと土曜日しか行けない事が分かっていました。

 その日に稽古指導をして下さった池川先生に事情を相談してみましたら、甲府城南道場の時田先生を紹介して頂きました。 甲府城南道場は少年部しか居ませんでした。 最初は少し戸惑いましたが稽古が夜10時迄できるので、この時間なら通う事ができると思い本当に有難いと思いました。 そして土曜日は、出稽古として甲府本部道場に通わせてもらっています。

 道場稽古に行くようになり自宅で自主稽古をしても、週末に毎週10kmから15km走っているのですが、全て空手が強くなる為にトレーニングをしているという気持ちになれるので、とても充実感があります。 再々再入門した一年目は、黒帯の事は意識しないように心がけようと思ったのですが、どうしても意識しないという事はできませんでした。

 ホームページで、去年の4月頃に公認審査の補強内容を見て、私もこの補強内容は意識しました。

 それから毎日、この補強内容と同じことをしました。最初は拳立てを50回するのがやっとでしたが、そのうち難なく5セットできるように成りました。 河口湖道場で行われる、審査会にも見学として参加するようになり、大石範士から公認審査を受審するようにと勧めて頂きました。 そのときは、物凄く嬉しくて仕方ありませんでした。 試合や合宿も参加させて頂き稽古は、何をしても平気な位の気持ちにまでなってしまいました。 それと同時に稽古がまだ足りないという気持ちにも成りました。 公認審査の一週間前からは、流石に緊張してきました。

 稽古もやるだけの事はしたという想いはありましたが当日は、予想より遥かに緊張しました。 基本と型だけで、全てを出し切ったという感じになってしまい、スタミナもそこで使い果たしたという感じになってしまいました。

  とても十人組手までは、スタミナが持たないという気持ちになってしまい、何とか十人持たせようという気持ちになり、大石範士に二人目の組手でスタミナを調整していると見抜かれて、ご指摘を受けました。 実際にスタミナ切れをしており、体は動かなかったのですが、黒帯になりたいという執念で何とか意地を出し切りました。  公認審査が終わりその日は、自信も無く自宅まで帰りました。 次の日は、筋肉痛や打撲痛があり体がまともに動かなくなりました。

  公認審査が終わって二日後、時田先生から電話を頂き合格したという朗報を頂きました。 本当に嬉しかったです。

 それと不思議なことに、体も軽くなってしまいました。 最初に入門してから30年、諦めることができず、とても長くやっとの想いで昇段する事ができました。

  もっと努力して、試合や行事もできるだけ参加し黒帯として恥ずかしくない実力をつけていきたいと思います。 最後に昇段を許して頂いた大石範士、師範、先生方、お世話になっている時田先生、甲府地区の先生方、先輩方、応援してい頂いた皆様、本当に有難うございました。

  押忍