酒井 光博 初段(福井 今城道場)
〜2013年03月03日取得〜

押 忍、福井県今城道場の酒井です。
今回、公認審査受審の機会を与えてくださった大石最高師範、海野師範、今城代表、本当にありがとうございます。

私は柔道、他流派空手などの武道を修行した後、5年半くらい前から現在の今城道場で空手の修業をさせていただくようになりました。 元々、私の息子が今城代表の道場に通いだしたことがきっかけではありましたが、息子の稽古を見学しているうちに、「また空手をやりたい」との私の気持ちを今城代表に見抜かれ、そのタイミングで入門を勧められ現在に至っております。
自分自身が今城代表からご指導していただき、その中で今城代表のお手伝いなどが出来ればとの思いで稽古をしていましたが、特に目標があるわけでもなく、また黒帯が欲しいというような気持ちは起きませんでした。
そのような私に、衝撃というか、転機が訪れました。
 今城代表から、大石道場の合宿への参加を勧められ、今城道場から数名で静岡県に赴きました。 合宿の行われていた体育館では外にいてもわかる気迫、中に入れば、統率のとれた300人余りの合宿参加者の気合を肌で感じ、それこそ度肝をぬかれた瞬間でした。 合宿では、大石最高師範が気さくに声をかけてくださり、懇切丁寧に直接指導してくださいました。 師範方、先生方の紳士的な態度、先輩方の優しさ、道場生みなさんの礼儀正しいこと、これこそ空手道・武道家であることを実感させられました。 「私もそうなりたい」「そのようにならなくては」と、心の中で目標が定まりましたが、「黒帯」との目標決定までには到達しませんでした。
  大石道場の凄さを目の当たりにしてからは、「少しでも静岡に追いつけ」との気持ちで今城道場一丸となり稽古に励むようになりました。 今城代表自ら絶えず探求し、私たちに伝授してくださるという稽古が今でも続いております。  今城代表は、常に自ら昇段への意欲・姿勢を私たちに示されており、ある日、目的を持たない私を見抜いてか、公認審査を受けることを勧めてくださいました。 一時、私もその気になり審査を受ける決心をし、新たな目標として公認審査会に向けて自主トレーニングをするなど、準備をするようにもなりましたが、そのときの公認審査は受けることはできませんでした。 諸般の事情から、昇段審査受審については数年間皆無だったのです。
  がっかりしたのが正直なところではありましたが、空手が好きなことに変わりはありません。 今城代表からご指導をいただき、日々稽古・修行していたところ、今回、公認審査受審の機会を与えていただいたのです。
公認審査会の日が近づき、なぜかその時期仕事が忙しくなるなど、思うように稽古の時間がとれず、気持ちは焦り、心に余裕がなくなってくること、刺々しい態度が現われていることが自分でもわかるようになっていました。
  空手、武道は心技体。 このような未熟者が公認審査を受審してもいいのだろうか、不合格にでもなったら今城代表に申し訳ない、他の道場生に申し訳ないとの葛藤が続く毎日でした。 公認審査会の前には、今城道場の保護者方々、道場生みなさんから「がんばって」との激励の言葉をいただくようになり、本当にうれしい反面、プレッシャーにもなっていました。 今城代表に、そのときの気持ちを話したところ、「その気持ちを克服することも審査のひとつ」と諭していただきました。 公認審査会を受審する前に審査は始まっていたのです。
 
公認審査会では嗚咽が出るくらい緊張し、思い通りに体が動きませんでした。 これも、私自身の未熟さであり、たいへん悔しい思いをしましたが、なんと か大石最高師範から「合格」をいただくことができました。
合格をいただいたときから、「極真の黒帯としてやっていけるのだろうか」という、また新たな葛藤が生まれてきたのです。 極真の黒帯に恥じないように人格を磨き、技を身につけ、体を鍛えなければという重圧感が芽生えたとともに、極真の黒帯にふさわしい人となるように精進していく所存です。
   公認審査会での悔しさ、反省点について、自ら修行に活かし、道場生のみな さんに還元していきたいと考えております。
 
 公認審査を受審するにあたり、ご指導いただいた海野師範、諸先輩方、当日、応援に来てくださった海野一家保護者の皆様、先輩方、道場生の皆様、本当にありがとうございました。
  この場をお借りして、日頃より支えてくださった皆様方に感謝の気持ちが伝われば幸いです。


押 忍